札幌市内には「苗穂通り沿い」「琴似駅周辺」「新琴似四番通り沿い」などなど、実力派ラーメン店がなぜか密集する激戦区というのがいくつかありまして、これがリサーチの際には短時間で巡らなくてはいけない分、便利と言えば便利だし、腹休めの間もないということで辛いっちゃあ辛くもあるわけです。
で、そんな激戦区の一つ「平岸界隈」にあって、数ある人気店の狭間でひっそり「ゆる~く」、しかし、わざわざ食べに行きたい! というファンを掴んでいる店があります。今日は、そんな穴場の一軒をこっそりと(笑)紹介します。
金融危機に派遣切りで7年振りに景気悪化な年の瀬の今日この頃。激戦区ならずともこの不景気で客足の心配をしてしまいそうなもので、我々の本も某H誌や某P誌さんなどの雑誌と、必死に書棚で陣地争いを繰り広げています。
そんなことを思いつつ、先ほどは20日(土)に丸井今井札幌本店・南館にオープンしたばかりのジュンク堂書店さんに立ち寄って『一日一麺2 おかわり!』を立ち読みしながら「これ良い本だね~」などと白々しく宣伝してきたツケメン編集部員でございます(笑)。
さて表題の『和蘭陀屋』さんは、全国に名を轟かす『純連』さんや、超人気店『山嵐』さんに『eiji』さんなど、有数の激戦区である豊平区・平岸の片隅で、ひっそり店を開いている穴場の店。店主の松川さんが、兼ねて念願だったラーメン屋家業の夢を叶えた一軒であります。
飲食業界でのサラリーマン生活を経て、過去にも一度、ラーメン店を開いていたことのあるという松川さんのこだわりは、「サラリーマンのお昼」の充実感。
つまり、外回りの営業さんがふらっと立ち寄って、雑誌などを読んでくつろぎながらラーメンを啜り、小銭を出して帰る。帰りにコンビニで煙草とコーヒーを買って、1000円くらい。
自分自身の経験からも、自分の店はそういう店にしたい、ということで、カフェのような居心地の良い雰囲気で、600円でできる最大限のおいしさを追求した、実に手間のかかる一杯を出しています。
取材中、松川さんは幾度となく「暇だから」と笑ってましたが、確かに暇(失礼)でないとできないような手間のかけ方。味噌ラーメンに入れるモヤシは一本一本、手でヒゲを取るなんて、なかなかできることじゃありません。原材料の高騰があっても何とかこの価格で、後は自分の手間暇で、という心意気もうれしい。
どれもこれも松川さん一人ですべてを賄っているので、伸びない程度にのんびり味わって、雑談なんかもして、午後の仕事への鋭気を養って店を出る、という使い方をして欲しいとのこと。
写真のらーめん(塩・600円)は、鶏ガラとモミジのみを丁寧に下処理して煮出した白濁スープに、伸びにくさを買って変えたという森住の中太ちぢれ麺がよく絡み、昆布や焦がしニンニクの香り・旨みが後を引きます。
ちなみに激戦区・平岸に店を出したのは「平岸はラーメン店を育ててくれる空気や土壌があるから」だそう。ガーッと食べてとっとと出る人気店もあれば、この店のようなまったりしたお店もあって、それぞれに棲み分けられる土地柄。
取材時は、店の忙しさ、気忙しさもラーメン店を選ぶ一つの基準、「好み」なのかも知れない、と思いながら、取材を終えて店を出たのでした。どうぞ、このお店に立ち寄る際は時間の余裕を見てから、のんびり啜りましょう^^;
と、いうようなお店ですので(笑)、市内にコアなファンを持つ常連さんが多い『和蘭陀屋』。「常連さん専用」に、更に手間暇かけて作った裏メニュー「○得らーめん」というのがあるんですが......詳しくは『一日一麺2 おかわり!』にて♪
-----
和蘭陀屋
11:30~17:30
不定休 6席(カウンター) P1台




